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『UXデザイン入門』に学ぶ、デザイン調査のパターンとポイントまとめ

UXデザイン入門

UXデザイン入門

デザイン調査

  • 「ユーザーについて知る」こと
    • 具体的には、「ユーザー」そのものと「ツールの利用状況・目的」の理解のこと。

モチベーション

  • どんなユーザーが(who)
  • どんな状況で(where, when)
  • どんな目的を達成しようとして(what)
  • (もしあれば)どのようにツールを使っているのか(how)

に加えてさらに、

  • なぜか(why)

を引き出していく。

ポイントは、現行のUIの問題点や改善点の抽出ではなく、 ユーザーの利用状況や目的を理解し、根底のニーズ(why)を理解していくこと。

ターゲット

まず、調査対象のセグメントを設定する必要がある。

ユーザーが特定の領域に限られる場合

たとえば、企業用の会議室予約ソフト。

  • 既に使ってくれている企業
  • 似た環境で既存のシステムを使っている人

など範囲は絞られるので、具体的な組織などにアクセスできればOK。

ユーザーが広範囲に及ぶ可能性がある場合

たとえば、オンライントレードに興味がある人向けのウェブサイト。

ユーザーの設定が抽象的の上、かなり相当数の想定ユーザーがいる。 この場合はユーザーとしての条件を設定し、その条件を満たす代表サンプルをターゲットに設定する。

具体的な手法としては、

  1. 不特定多数に上記の条件に関する事前アンケートを行い、ふるい(スクリーニング)にかける
  2. 条件を満たしたユーザーのみを対象に本アンケート・インタビューを行う

などが考えられる。

デザイン調査のパターン

Contextual Inquiry

  • 観察
    • 目の前でツールを使っている様子を見ながら、
  • インタビュー
    • どのような目的で、どのように利用してるかなど質問

をする方式。エスノグラフィー。 ニーズを探し出すのに最も情報が多いと考えられるが、コストが高い。

ポイント

  • 師弟関係のイメージで、教えを請う形でインタビューを行うこと。

ユーザーインタビュー

  • ユーザーと直接対話する。
  • 対面でも、電話やビデオ通話でも可。

複数人で行うグループインタビューの形では議論の活性化(グループダイナミクス効果)が期待でき、 1:1のインタビュ―で聞けなかった意見が聞ける可能性もある。

ポイント

  • 信頼関係(ラポール)を築くため、世間話や雑談等から始めること。
  • 長丁場にしない。集中力が切れてしまう。

※UXデザイン入門の筆者の経験では、ユーザーの根底に潜むニーズの理解には、広くインタビューするグループインタビューよりも、深くインタビューをする1:1のインタビューの方が有用なデータが得られることが多い、らしい。

観察調査

  • ユーザーがどのようにツールを使っているか観察する。
  • ただし、こちらから働きかけをしない。

eg)「電子案内板」の設計などはフィールドワークで観察。

ユーザビリティテスト

  • ユーザーのタスクを課し、そのタスクを完遂するまでの振る舞いを観察する。

UIの設計にフォーカスした改善・改修のためのユーザビリティテストとは異なり、 あくまでも振る舞いから潜在的なニーズを明らかにすることがポイント。

サーベイ

  • アンケートを作り答えてもらう

このリストの中では最も「定量調査」に近い。

日記調査

  • ユーザーに日記やフォトエッセイを書いてもらう。

中長期的な利用が見込まれるデザインに有用。

eg) 不動産販売サイト

マンションの購入を検討しているユーザーがどのようなメディアを利用して、どのようなWebサイトをどのような順番で利用して、最終的に何が決め手になって購入に至ったか、などをユーザーの記憶が新しいうちに記憶してもらうことで、精度の高い情報が得られる。

プロセス

計画

  • 調査事項を明確にする
  • 手法を決定する

準備

  • 対象ユーザーのリクルーティング
    • 振る舞いが異なりそうなセグメントがわかっている場合、事前調査(スクリーニング)などを行いそれぞれのセグメントから数人ずつ抽出できるとよい。

実施

  • 現地での記録
  • インタビューの実施
  • ディブリーフィング(振り返り)